PROFILE
氏名:中村 航 福岡大学 理学部 物理科学科 助教 E-mail: |
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NEWS
OMEG16に参加して口頭発表を行いました(10月25-28日)




SUPERNOVA!!
超新星爆発 - それは星が長い一生の最期に起こす大爆発のことです。望遠鏡および付随する技術の発展によって、現在では年間数百もの超新星が様々な波長の光で観測されています。これにより、超新星は重い(しかしおそらくある特定の質量域の)星の爆発であること、爆発時に多量の重元素が生成・放出されることが明らかになりました。しかし、光で見ることができる領域は、光が散乱を受けない低密度の表面付近に限られます。爆発を引き起こす中心エンジンは、星の厚い外層に遮られて通常の望遠鏡では見えません。中心の情報を得るには、より透過性の高いニュートリノや重力波による観測が必要です。Hyper-KamiokandeやKAGRAに代表される次世代大型検出器によって、超新星の爆発メカニズムに迫ることができるのではないかと期待されています。 右図:1987年2月23日に大マゼラン雲で発見された超新星 SN 1987A。爆発前の1984年の画像と比較している。 |
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RESEARCH
超新星爆発の数値流体計算および超新星爆発にともなう元素合成を研究しています。計算には主に国立天文台 天文シミュレーションプロジェクトが運用している並列スーパーコンピューターシステム Cray XC 30 を使用しています。
右図:スカラ型並列計算機 Cray XC 30(通称アテルイ)。25440コアを内蔵し理論ピーク性能は1058TFlops。世界のスーパーコンピューターランキングTop500で85位(2015年6月)。 |
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主なトピックは以下の通りです。
・超新星爆発の数値計算 - 1次元長時間計算
・超新星爆発の数値計算 - 2次元多モデル計算 詳細
・超新星爆発の数値計算 - 3次元回転計算 詳細
・超新星からの電磁波・ニュートリノ・重力波信号の系統的研究
・元素合成(alpha-process, r-process, neutrino-process, spallation process)
現在、空間2次元での長時間計算、大規模数値計算で得たニュートリノ・重力波データのマルチメッセンジャー天文学への応用や、元素合成計算の銀河化学進化モデルへの適用を視野に研究を進めています。